チーズ豆知識2 チーズの栄養

栄養的に優れた食品として知られるチーズ。
正しい知識をもって、食生活に取り入れてください。

チーズは、カルシウムが豊富に含まれていることや、良質のタンパク資源であることなど、栄養的に優れた食品であることはよく知られています。しかし、最近の健康志向やダイエットブームのなかで、いろいろな誤解があることもまた、事実でしょう。脂肪やコレステロールの含有量やエネルギー量についても正しい知識をもって、チーズを上手に食生活にとり入れていくことが大切です。
例えば牛乳をコップ1杯飲むのと、チーズを25g食べるのは栄養的にほぼ同じです。
チーズはいうまでもなく牛、山羊、羊などの動物のミルクを加工したものです。ミルクに乳酸菌や凝乳酵素を添加すると、全体がプリンのように固まります。この状態のものはカード(凝乳)と呼ばれ、このカードをカットすると水分が抜けていきます。この水分がホエー(乳清)で、この中には水溶性のビタミン類や乳糖などが溶け出していますが、それ以外のカルシウムやタンパク質などミルクのほとんどの主要な成分はカードに濃縮された形で残るのです。
チーズによって多少の差はありますが、カードに残った栄養素は、熟成中に生化学的に変化を受けながらチーズの栄養素として完成していくのです。
チーズの栄養素的価値をそれぞれの栄養素別にみていきましょう。

タンパク質

タンパク質

タンパク質は、アミノ酸という物質がつながってできています。そのなかでも必須アミノ酸というのは、全部で8種類あるのですが、私たちの体に必要であるのに体内ではつくることができません。しかし、チーズにはこの必須アミノ酸がそれぞれバランスよく含まれているのです。
タンパク質は私たちの体の細胞を構成するのに必要なものなので、成長期の子供だけでなく老年期の人にもきちんと必要量を摂取してほしい重要な栄養素です。
チーズのタンパク質が良質といわれるのは、そのアミノ酸組成だけでなく、消化・吸収率がよく、私たちの体にとても利用しやすいものだからです。栄養素は、体内で消化・吸収されてはじめて、その役目が果たされるわけですが、チーズのタンパク質の消化率は、ほぼ100%であるといわれています。また、牛乳のタンパク質がアレルギー源になることが多く報告されていますが、チーズではそのような報告はあまりみられません。最近は、多様なアレルギー症状に悩まされている人も多いようですが、チーズにその心配が少ないのはうれしいことです。

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コレステロール

チーズに含まれるコレステロールの量は、種類によって違います。
健康な人の体内には、100~150gのコレステロールが蓄えられ、各器官で重要な役割を果たしています。食品から摂取したコレステロールが実際に体内に吸収されるのは1/2~1/3ほどで、大部分は体内で合成されています。
チーズには栄養素が凝縮されているというイメージがあり、脂肪やコレステロールが実際以上に多いと思っている方もいますが、心配するような量ではありません。

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カルシウム

カルシウム

カルシウムは、体の骨を強くする大切な栄養素です。最近では、骨粗鬆症を予防するためには、なるべく若年のうちからきちんとカルシウムを摂取する習慣をつけることが必要といわれています。
チーズは、カルシウムの供給源としてとても効率のよい食品です。それは、例えば、スライスチーズ1枚(18g)で1日の必要量の1/5がとれるほどチーズにはカルシウムが豊富だということになります。さらに、チーズのカルシウムはタンパク質と結合した形になっているために、体内に吸収されやすいということも、大きな理由の1つです。
チーズのカルシウムの吸収率は、小魚や植物性(小松菜やひじきなど)のカルシウムに比べ約2倍です。それだけ、体内で利用されやすいのです。
また、加齢とともにカルシウム不足による骨粗鬆症に悩む人が増えています。これは、骨に鬆が入ったような状態になり、ちょっとしたことでもすぐに骨折しやすくなる症状のことです。
特に女性の場合、もともとの骨量が男性よりも少ないうえに、閉経とともに骨を守る女性ホルモンのエストロゲンが減ることにより、さらに骨量が減少してしまいます。ですから、骨量のピークを過ぎる30歳代以降は、特に意識的にカルシウムを摂取するように心掛けることが大切です。
さらに、骨を作るには、カルシウムだけではなく、タンパク質やビタミンDもなくてはなりません。したがって、日光にあたり、体内でビタミンDをつくりながら適度な運動をして、骨をサポートすることも大切です。
骨粗鬆症を予防するためにも、食べやすく種類も味も豊富なチーズを、もっと私たちの食卓にとり入れたいものです。

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ビタミン

チーズの原料となるミルクのなかには、乳脂肪に溶けている脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)とホエー(乳清)に溶けている水溶性ビタミン(ビタミンB群)があります。
これらのうち、もっとも多くチーズに移行するのがビタミンA、次に多いのがビタミンB2です。その割合はチーズの種類によっても多少の幅がありますが、だいたい前者で80%、後者が約20~30%となっています。
牛たちが食べる牧草から牛乳、そしてチーズへと旅をしてきたビタミンAは、私たちの皮膚を健康に保ってくれます。一方ビタミンB2も、体内の脂肪の分解・燃焼を助け、身体の成長促進や疲労回復に欠かせないビタミンとして、近年注目されている栄養素の1つです。

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塩分

ウォッシュタイプ

  チーズを使った料理には、チーズのもつ塩分を上手に利用したものもあります。チーズの塩分量は、食品成分表によると硬質で水分量の少ないチーズで100g中に3g程度、ソフトタイプのクリームチーズで0.7gと種類によりかなり差があります。チーズによっては塩分量を上げることにより、熟成発酵を妨げる微生物の作用を抑えたり防腐効果を上げることがありますが、それでも100g中に塩分は3.8g(ブルーチーズ)という程度です。
  高血圧などで厳密な塩分制限をしている場合は、塩分の少ないクリームチーズなどを選べば、低塩で風味を楽しめます。また、食塩とカルシウムを一緒にとると血圧の上昇を鈍らせるなど、チーズにとって朗報もあります。

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チーズと組み合せたい栄養

シェーヴルタイプ

チーズはその種類の豊富さや味の深みだけなく、栄養面からみてもとても利用価値の大きな食品です。その栄養的な特徴を理解していれば、さらに効率よく毎日の食生活に取り入れる事が出来ます。
チーズに不足しているのは、ビタミンCと食物繊維及び炭水化物。それらを補うために、野菜や果物、主食となる炭水化物と相性の良い組み合わせを考えて、チーズを食生活の色々な場面に取り入れると栄養面だけでなく食卓の楽しさもきっと広がります。

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