今月のチーズのお話

2019 February

クレマ ディ ゴルゴンゾーラ Crema di Gorgonzola
クレマ ディ ゴルゴンゾーラ Crema di Gorgonzola

掲載日:2019/02/20

クレマ ディ ゴルゴンゾーラ Crema di Gorgonzola

クレマ ディ ゴルゴンゾーラ Crema di Gorgonzola 

ジェルミニ社は年間24万個を生産する家族経営の会社です。4代目であるマルコ・ジェルミニ氏は、伝統を守りながらも消費者の嗜好に合わせて少しずつ味を調整するなど常に新しい味わいへの探求を怠りません。控えめな青かびが広がるやわらかな生地は、とてもクリーミーでミルク本来の旨みを存分に堪能いただけることでしょう。
 世界の三大ブルーチーズとして広く知られる「ゴルゴンゾーラ」には“ ドルチェ” と“ ピカンテ” の2つのタイプがあります。圧倒的に人気があるのは、クリーミーな口溶けと優しい味わいをもつドルチェタイプで、全生産量の9割を占めています。もともとはアルプスの麓、ロンバルディアのゴルゴンゾーラ村で晩秋につくられていたものが、1870年頃より海外輸出が始まると通年生産になり、生産もミラノ近郊の工場で行われるようになりました。そして1970年、ピエモンテのノヴァーラ県にゴルゴンゾーラ協会が出来たことを機に共同熟成庫が完成したのです。1990 年代は70軒あったメーカーも21世紀には40軒まで淘汰されていました。
 そんな数ある生産者の中のひとつ、ジェルミニ社は年間24万個を生産する家族経営の会社です。チーズ製造は毎朝4時からスタートします。先ずはあらかた水分が抜けたカードを大きく平らな銅製のお椀を使い、背の高い2段の型に入れていきます。自然の重みでカードがゆっくりと沈んできたところで上段を外して反転、工場番号を乗せてしっかりと刻印するのです。型から外したあとは塩漬けです。型くずれ防止のため周りにスノコを巻き3日間かけて丁寧にゆっくりとホエーを抜いていきます。そして20日後には針で穴を空け、定期的に塩水で磨きながら、デリケートな外皮をつくっていくのです。こうして製造60日後、青かびが育ち再び組織が柔らかくなったところで再びスノコを巻いて出荷を待ちます。はじめてジェルミニ社のゴルゴンゾーラに出会ったのは2014年の秋のこと。4代目であるマルコ・ジェルミニ氏は、伝統を守りながらも消費者の嗜好に合わせて少しずつ味を調整するなど常に新しい味わいへの探求を怠りません。控えめな青かびが広がるやわらかな生地は、とてもクリーミーでミルク本来の旨みを存分に堪能いただけることでしょう。イタリア式にスプーンでたっぷりとすくって召し上がる、そんな贅沢を是非この機会に体験していただきたいと思います。