今月のチーズのお話

2017 October

ア ラ ビエール ピエトラ
ア ラ ビエール ピエトラ

掲載日:2017/10/24

ア ラ ビエール ピエトラ
À la Bière Pietra

ア ラ ビエール ピエトラ À la Bière Pietra

ピエルッチ社は伝統的なチーズ製造を守りながらも、コルシカらしさをアピールできるオリジナルチーズをつくりたいと考えていました。そんな中、栗をベースにした世界初のビール、「ピエトラ」で表皮を洗って熟成させたオリジナルチーズが生まれたのです。ビールの「ピエトラ」と合わせていただくのが一番のおすすめ。
 フランスよりイタリアに近いコルシカ島は、ナポレオンの生地としてだけでなく、多彩な自然が楽しめるリゾート地。周囲を太陽の光が照り返す地中海の波に縁どられ、中央には標高2000メートル級の山々が連なります。灌木群に覆われたゴツゴツした大地を生き延びてきたのは逞しい山羊や羊だけ。歴史をたどると、山羊はサラセン人に連れられてきたので、歴史的には羊より後輩です。元々イタリア領だったコルシカは、フランスに帰属してから200 年余りしか経っていません。地名をはじめ多くの言葉に残るイタリア語の名残は、チーズに関しても同様です。保存のきく大型チーズを製造したあとにブロッチュを製造するというのは、まさにイタリアのリコッタづくりに共通点をみることができます。
 ピエルッチ社の四代目社長、ミッシェル・ピエルッチは伝統的なチーズ製造を守りながらも、コルシカらしさをアピールできるオリジナルチーズをつくりたいと考えていました。そんな中、1996年創業で一躍有名になった友人のピエトラ社社長のドミニク・シアレリ氏の協力を得て、栗をベースにした世界初のビール、「ピエトラ」で表皮を洗って熟成させたオリジナルチーズが生まれたのです。
 2015年6月、トゥールで開催されたモンディアル・デュ・フロマージュで紹介されたとき、日本のチーズファンも好きになると確信しました。それほど存在感がありおいしさも格別でした。大小2 つのタイプがありますが、小さいほうがより「ピエトラ」らしさをはっきりと感じることができます。ビールの「ピエトラ」と合わせていただくのが一番のおすすめですが、コルシカ島の赤ワインとも抜群の相性です。遠い空の下、遙か彼方のコルシカ島に想いを馳せて「ア・ラ・ビエール・ピエトラ」を楽しんでいただけましたら幸いです。