今月のチーズのお話

2019 January

クール Coeur
クール Coeur

掲載日:2019/01/24

クール Coeur

クール Coeur 

ヴァレンタインにおすすめのハート型のシェーヴル「クール」。塩分控えめで優しい味わいの「クール」。季節のジャムを添えて召し上がっていただくのもおすすめです。
 ハートのチーズが店頭に並ぶ2月。ヴァレンタインに向けてチーズ屋さんも大忙しです。ハート型を代表する牛乳製の白かび「クール・ド・ヌーシャテル」、フレッシュの「クール・エス・ア・ラ・ローズ」、小型の「プティ・クール・ヌー」。ウォッシュの「クール・ダヴェンヌ」や「クール・ド・ティエラッシュ」、シェーヴルでは「クール・ド・ベリー」「クール・ダルヴィニャック」など今月のチーズとしてご紹介したことを懐かしく思い出します。
今回は初登場のハート型シェーヴル「クール」をご紹介いたしましょう。
 フランス地域圏は2016年1月に22から13に再編成され、ミディ・ピレネー圏とラングドック・ルーションが一緒になり、ラングドック・ルーション、ミディ・ピレネー圏となりました。そのちょうど真ん中、タルン県カルモニーに工房を構える「セガラフロム」で「クール」は生まれました。
 ジャンポール・エテュヴノン氏により2005年に設立された「セガラフロム」は、30km 圏内の遺伝仕組み換え飼料不使用・完全放牧の山羊乳生産者5軒から届く無殺菌乳のみでオリジナルチーズを製造しています。数年前から扱っている「ブイゲット」もセガラフロムから届けられたものです。誠実な生産者の評判はすぐにパリのチーズ商たちの話題となり、工房は20名の従業員を抱えるまでに成長しました。しかしエテュヴノン氏は66歳で引退を決意、2015 年4月、同じ価値観を持つ「ピック社」のルモン兄弟、ジュリアンとバンジャマンに引き継ぐことにしたのです。
 ピック社はおふたりのご両親が1968年のパリ革命を機に都会の生活を捨て、タルン県ペンヌに居を構え失敗しながらチーズを製造してきた、「ペシェゴ」や「ルー・ペノル」など他にはないオリジナルのシェーヴルをリリースして一躍有名になった農家。フェルミエ20周年の際に来日されたルモンご夫妻です。その後、ジェフは他界されましたが、彼の意志がしっかりと二人の息子たちに受け継がれていることを誇らしく思います。
 塩分控えめで優しい味わいの「クール」。季節のジャムを添えて召し上がっていただくのもおすすめです。