今月のチーズのお話

2017 May

ケソ マホレロ Queso Majorero
ケソ マホレロ Queso Majorero

掲載日:2017/05/26

ケソ マホレロ Queso Majorero

ケソ マホレロ Queso Majorero 

アフリカに一番近いフェルトベントゥーラ島のみでつくられているのがケソ・マホレロ。製法はスペインを代表するケソ・マンチェゴとよく似ています。凝乳酵素を加えて固めた後に、切断・攪拌し、布を敷いたプラスティックの型に流し込み、反転を数回したところで、ケソ・マホレロの目印となる模様がついた型に入れてプレスします。ヨーグルトのような爽やかな酸味と甘みがあるフレスコは8~20日。もっとも人気のセミクラードは20~60日の熟成。今回、皆様にお届けするケソ・マホレロは熟成20~60日を経たセミクラードです。時にカナリア種の羊のミルクも入れることもありますが、山羊乳製のものは独特のクセはほとんどなく優しい味わい。
 大西洋の楽園、カナリア諸島。大小合わせ7つの島からなりますが、アフリカに一番近いフェルトベントゥーラ島のみでつくられているのがケソ・マホレロです。アフリカからの強風が吹きつけ、2000年前の火山噴火で隆起した山が歳月とともに丸く削られた結果、雨がほとんど降らなくなり砂漠化したフェルトベントゥーラ島。ここには、乾燥地帯に順応したマホレラ山羊がいます。そのミルクは脂肪分が高く、泌乳量は年間平均600kgという高さ。とても優秀な山羊なのです。この島に生息する山羊はすべてマホレラで、白、黒、茶色、ドット柄など30種類以上もの山羊がいるのには驚きます。
 製法はスペインを代表するケソ・マンチェゴとよく似ています。というのも本土から伝えられた製法だからなのです。凝乳酵素を加えて固めた後に、切断・攪拌し、布を敷いたプラスティックの型に流し込み、反転を数回したところで、ケソ・マホレロの目印となる模様がついた型に入れてプレスします。その後は型から出し塩水漬け、乾かしてから熟成という手順です。ヨーグルトのような爽やかな酸味と甘みがあるフレスコは8~20日。もっとも人気のあるセミクラードは20~60 日の熟成です。クラードは2ヶ月熟成と、熟成により呼び方が変わります。かつてはオリー
ヴオイルを塗って保存していましたが真空包装の開発のおかげで流通も容易になりました。現地ではパプリカやゴッフィオ(炒りトウモロコシ)を施したものも人気があります。
 今回、皆様にお届けするケソ・マホレロは熟成20~60日を経たセミクラードです。時にカナリア種の羊のミルクも入れることもありますが、今回の山羊乳製のものは独特のクセはほとんどなく優しい味わい。リッチで上品な酸味があり、ナッツの風味も感じられます。遠く離れたフェルトベントゥーラ島からのすばらしい贈りもの、ぜひこの機会に楽しんでいただきたいと思います。